腰部脊柱管狭窄症と腰椎椎間板ヘルニアの違い・見極めのポイント


過去に腰椎椎間板ヘルニアの治療をしていたが、最近また腰の具合が悪くなり整形外科で診てもらったところ、今度は腰部脊柱管狭窄症と診断されたという経験がある方もいると思います。

自分は、腰椎椎間板ヘルニアと思っていたが、実は腰部脊柱管狭窄症だったの?と疑問に感じる方もいるかもしれません。

ここで、腰部脊柱管狭窄症と腰椎ヘルニアの基本的なことをおさらいします。

ご存知かもしれませんが、腰部脊柱管狭窄症と腰椎椎間板ヘルニアは、椎骨や黄色靭帯、椎間板ヘルニアが、脊髄の中にある神経を圧迫することで腰痛や足の痛みを感じます。

腰部脊柱管狭窄症は高齢者に多いですが、ある日突然腰部脊柱管狭窄症になるのではなく、若い頃は腰椎椎間板ヘルニアで、50代で腰部脊柱管狭窄症と診断されるケースもあります。

何年にも渡って腰の調子がよくない方は、ヘルニアと思い込んでいても、腰部脊柱管狭窄症の症状に当てはまるものがあるかもしれません。

腰部脊柱管狭窄症と腰椎ヘルニアが気になる方のために、2つの病気の違いと見極めのポイントをまとめてみました。


「脊柱管狭窄症の体操は、どうやったらいいんだろう?」
と思うことはありませんか?
痛いのを我慢して腹筋や足を動かす体操をすると、かえって症状を悪化させてしまうことがあります。
そんな時に役に立つのが、人気の鍼灸院で実際に行われている腰痛ストレッチ体操です。実際に鍼灸院へ通い施術してもらう他に、自分自身で体操ができるように、わかりやすくまとめたDVDを利用する方法があります。
「中居正広の金曜日のスマたちへ」へ出演歴のある東洋医学の専門家が編集した脊柱菅狭窄症DVDがこちら↓↓
予約殺到!スゴ腕の鍼灸師【福辻式腰痛改善DVD】

腰部脊柱管狭窄症と腰椎椎間板ヘルニアの比較

はじめに、腰部脊柱管狭窄症と腰椎椎間板ヘルニアについて簡単に紹介します。
腰部脊柱管狭窄症とは

腰部脊柱管狭窄症では腰痛はあまり強くなく、安静にしている時にはほとんど症状はありませんが、背筋を伸ばして立っていたり歩いたりすると、ふとももや膝から下にしびれや痛みが出て歩きづらくなります。しかし、すこし前かがみになったり、腰かけたりするとしびれや痛みは軽減されます。引用元:日本整形外科学会 腰部脊柱管狭窄症

腰椎椎間板ヘルニアとは

腰や臀部が痛み、下肢にしびれや痛みが放散したり、足に力が入りにくくなります
背骨が横に曲がり(疼痛性側弯)、動きにくくなり、重いものをもったりすると痛みがつよくなることがあります。引用元:日本整形外科学会 腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニアvs腰部脊柱管狭窄症 12項目について比較

項 目 腰部脊柱管狭窄症 腰椎椎間板ヘルニア
1.MRI診断 脊柱管の狭窄 飛び出した椎間板ヘルニア
2.痛みの症状 前かがみになると痛み軽減 後ろへ反らすと痛み軽減
3.間欠性跛行 あり なし
4.腰痛 あまり強くない 腰が痛い
5.年齢 50代以上に多い 子供から40代に多い
6.原因 老化 老化、喫煙、スポーツ
7.下肢痛 お尻から足にかけて痛む 同左
8.治療法 保存療法からはじめ、場合によっては手術を検討 同左
9.治療薬 非ステロイド性消炎鎮痛薬、プロスタグランジンE1製剤、神経性疼痛緩和薬、オピオイド鎮痛薬など 同左(プロスタグランジンE1製剤を除く)
10.痛み止め注射 硬膜外ブロック注射、神経根ブロック注射 同左
11.楽な姿勢 横向きで背中を丸めて寝た状態 同左
12.痛み以外の症状 排便障害、排尿障害になる場合がある 同左

腰部脊柱管狭窄症の症状の特徴は、間欠性跛行です。安静にしている時は痛くないのですが、立ったり、歩いたりすると足に痛みを感じます。しかし、前かがみになって休むと脚の痛みやしびれはなくなり、再び歩けるようになるという症状です。
腰椎ヘルニアだと思っていたが、間欠性跛行の症状がでてきたら、腰部脊柱管狭窄症を疑った方がいいかもしれませんね。


脊椎の専門医は背骨のMRIを必ずとります。参考までに、腰部脊柱管狭窄症と腰椎椎間板ヘルニアのMRIの違いをご覧下さい。

腰部脊柱管狭窄症のMRI画像
腰部脊柱管狭窄症のMRI画像 引用元:名古屋大学大学院医学系研究科

椎間板ヘルニアMRI画像
腰椎椎間板ヘルニアのMRI画像 引用元:東京医科大学病院 椎間板ヘルニア


その他の違いとしては、腰部脊柱管狭窄症は高齢者に多く、腰椎椎間板ヘルニアは若い人に多いという違いもあります。

腰部脊柱管狭窄症診断サポートツールで、点数が7点以上だと腰部脊柱管狭窄症が疑われるのですが、年齢が71歳以上だとそれだけで2点がつきます。間欠性跛行だと3点がつくので、71歳以上で間欠性跛行だと、これだけで5点がつきます。さらに、前かがみになると楽になるなら3点なので、それだけで、8点になり、腰部脊柱管狭窄症がほぼ確定します!?
年齢間欠性跛行前屈での下肢痛症状の軽減が見分けるポイントになりそうです。

腰部脊柱管狭窄症診断サポートツール
腰部脊柱管狭窄症診断サポートツール(7点以上で腰部脊柱管狭窄症の可能性が高い)
出典元:JCHO東京新宿メディカルセンター

腰部脊柱管狭窄症と腰椎椎間板ヘルニアの見極めのポイント まとめ

  • 間欠性跛行の症状があるなら腰部脊柱管狭窄症が疑われる
  • 40代以下なら腰椎椎間板ヘルニア、50代以上なら腰部脊柱管狭窄症が疑われる
  • 前かがみで症状が軽減するなら腰部脊柱管狭窄症が疑われる
  • 後ろへ反らすと症状が軽減するなら腰椎椎間板ヘルニアが疑われる

腰部脊柱管狭窄症と腰椎椎間板ヘルニアの両方を患っている場合があります。
注意:脊椎の指導医又は専門医による診察が必要なのはいうまでもありません。

病院利用メモ
大病院の場合、紹介状がないと受診できないことがあります。
事前に専門医の診察日、曜日を確認することをおすすめします。

サブコンテンツ

このページの先頭へ